007 スカイフォール - シネマ
と思っている まぁ姉ですが、
白状すると、今回3度目のボンド役を務めるダニエル・グレイクを初めて見たとき、直感的に、原作のジェームズ・ボンドそのものだと思いました。
なので、敢えて、前2作を避けていたかもしれないのですが・・・。
シリーズ23作品目、シリーズ誕生50周年記念と聞けば、観ないわけにもいかず・・・。
期待どおり、思ったとおりのボンドでした。
鍛えられた肉体を品の良いスーツで包み、一見細身に見えてしまうほどの着こなし、
あのアクションで着くずれしないのは、さすが背広の発祥地イギリスだから?仕立てが違うんだなぁ。
なんて、変なところで感心したりして・・・。
Mに対するストイックさや若いQに対する一抹の不信感など、
すでに盛りを過ぎた、時代遅れの諜報部員を見事に演じていて、シリーズの集大成というか、一つの大きな区切りとして、ふさわしい作品だったと思います。
若いころ、リバイバルで観たコネリー・ボンドは、時代も007も私も若かったんだなぁ、と実感。
シリーズ途中で、大げさなマシンやわんさと出てくるボンドガールたちに辟易して、そのうち観なくなってしまったのですが、ここで、ようやく辻褄が合って、この50年一緒に歳を重ねてきたんだと納得しました。
「このテロはそういう私怨なわけ・・・」と、何だか拍子抜けしてしまったのですが、
考えてみれば、東西の冷戦も終わり、宇宙開発も国際ステーションでみんな仲良くやっているし、オイルマネー絡みも、もう時代遅れですね。
これからは、こういう犯罪者が増えてきて、そんな人たちが、軽々と世界相手に悪だくみできる世の中になってしまったのだと、これが、「今」という時代なんだ、と考えさせられるシーンがたくさんありました。
Mが諮問委員会で、「今、何に立ち向かっているのか」を演説するシーンはまさしくです。
ジェームズ・ボンドのように、品の良い中に強さを秘めている作品だと思います。
我々世代への応援歌かしらん。
お若い方たちには、どういう風に映ったのでしょうか、興味深いです。