終戦のエンペラー - シネマ
ハリウッド映画のキャスティングで活躍されている奈良橋陽子さんが
プロデュースされたことで、とても興味深く思っていました。
日本勢のキャスティングもアメリカ側のキャスティングもドンぴしゃでしたね。
映像も美しく、こういう行き届いた映画は、観ていて気持ちが良いものです。
題材としては、日本が降伏を決めてからポツダム宣言受諾の玉音放送までの24時間を描いた、1967年公開の日本映画「日本の一番長い日」をお勧めしますが、アメリカ軍からの視点であることや2時間足らずの中で、とても丁寧に描かれているので、見比べてみるのも一興かもしれません。
「日本の一番長い日」は2時間半余りなので、観るのにちょっとエネルギーが必要かと思います。
マッカーサーは日本に降り立ったときから略式の軍服で通しました。その意図はよく分かりませんが、
昭和天皇と謁見するときも式服を身に着けていません。
敗戦国とはいえ、一国の国家元首に会うのに礼を失していると、
マッカーサーは政界進出ができなくなります。
こんな裏話を知っていると、また、この映画の印象が変わってくるかもしれません。
公家、皇室の方の役を歌舞伎役者が演じることが多いですね。
実は、ご紹介した「日本の一番長い日」で昭和天皇を演じていたのは、
先代、七代目松本幸四郎丈です。
実は、公開直後に観たのに、何となく記事にできずにいましたが、
やはり、ちゃんと記事にしておこうと思いました。
日本人としてちゃんと向き合わなければいけない史実であり、
日本人の価値観に対するアメリカの評価だと思います。