東慶寺花だより 井上ひさし・著 文春ウェブ文庫 kobo
来年1月、もう間もなくですが、歌舞伎座杮落公演 壽初春大歌舞伎で
染五郎丈主演で新作歌舞伎がかかります。
その原作がこの本です。
戯作者でもある井上ひさしさんが書いた短編小説で、
鎌倉の東慶寺・駆け込み寺の御用宿「柏屋」に居候する
医者見習いを半ばに、戯作者になりたいと望んでいる中村信次郎の目線で、
寺に駆け込む女性の悲喜こもごもを綴っています。
一話完結の短編集ですが、
信次郎をとりまく温かい人々の人情ものがベースにあり、
読後感もほのぼのとした優しい読み物です。
歌舞伎では、この中から2編が上演されるようです。
ホンとに分かれちゃうみたいで・・・。
北鎌倉起点の有名なハイキングコースの一つ源氏山を登る入口にあり、
連日、参拝客で賑わっていますが、若い二人連れを見かけると、大丈夫かな?
なんて、つまらぬことを心配してしまいます。
さてさて、歌舞伎座のお芝居は、お正月らしい、ハッピーエンドの「花だより」になるようです。
安心して観に行くことにしましょう。
染五郎丈の信次郎さん、楽しみにしています。