まぁ姉の My favorite things

きものと歌舞伎をこよなく愛する麻亜家の 麻亜 (まあ)です。 日々の暮らしの中のささやかな幸せ、発見、驚き、装い、想い、・・・そして小さなつぶやき(笑)。 お時間が許しましたら、どうぞ、お付き合いくださいませ。

ぴんとこな 嶋木あこ・著 小学館Chees!フラワーコミックス

 
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  第1巻の帯には、
  「男子たちの美しき歌舞伎青春絵巻!!」
  「愚直な天才と不遇の秀才-2つの才能が火花を散らす!!」
    なんて、書いてありました。
 
  さらに恋も絡んで、その通りの展開が進んでいます。
  12月26日に6巻が発刊。
  良く取材されていて、歌舞伎の筋立てや基礎知識、梨園のしきたりなど、丁寧に説明があって分かり易く仕上がっています。
   
  しかし、歌舞伎LOVEの私には、ストーリーも背景も、すんなり入ってきましたが、
 全く歌舞伎を知らない方が読まれた場合、どんな感じなのでしょうか?
 
 このマンガを読んで、歌舞伎に興味を持ってくださる方、観に行ってみようと思ってくださる方が
 若い世代に増えると、とても嬉しいです。
 
 さて、題名の「ぴんとこな」は、立役(主役格の男性)の和事系(上方で生まれ発展した演技様式で、柔らかで写実的な演技が特徴)の役柄の一つで、柔らかな色気のなかに、凛とした強さを持っているのが特徴です。
 
 よく例として挙げられるのが、『伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)』の福岡貢(ふくおか みつぐ)で、私も大好きなお芝居の一つです。
 興味のある方は、こちらも是非!
 
 ちなみに、このマンがは、現代の歌舞伎役者のお話です。
 
 歌舞伎の世界は、先代から贔屓、先々代からの贔屓という感じで、ファンも引き継がれていくようなところがあり、現在の贔屓のご子息(マンガの中では「御曹司」と呼ばれていますが・・・。)ならば、初舞台から観ているというファンも数多くいらっしゃいます。「家」に贔屓筋が付いているんですね。
 
 実際のところ、ご子息たちの成長を長く観ていると、小さい頃は、あんなに一生懸命だったのに、高校生くらいになると、多くの子が、なんとなく気が入っていないお芝居したりして、「大丈夫かなぁ。辞めたりしなよねぇ。」なんて思ったりする場面に出くわすのですが、それもいつの間にか、しっかりお芝居もするようになって、「最近、お父さんに似てきたわね。伸び盛りね。」なんて思うようになったりして・・・。
 
 この2人の「ぴんとこな」の成長にも、ちょっとそれに似た感覚を持っています。
 じっくりと、これからの活躍と恋の鞘当を見守っていきたいと思います。