天使の卵シリーズ 追補
出掛けてきました。
ヨコハマの我が家からは、
ドライブで助手席に乗って、車窓からの眺めを楽しみながら、
物思いに耽る時間は、私にとっては至福の時間。
運転する夫には申し訳ないけれど、しばしば自分だけの世界に埋没してしまいます。
環八は相変わらずの渋滞で、ため息が出てしまうけれど、
大切な思い出を、頭の中で何度も咀嚼するように、
シリーズのいろいろな場面を思い出しながら、いろいろな思いを整理することに没頭してしまいました。
こういう時に、今まで気づかなかった自分自身を発見したり、
過去のいろいろなことの辻褄が合って、ストンと腑に落ちたり・・・
傍から見たら、笑ったり、涙ぐんだり・・・多分とてもヘンな奴にみえるに違いありませんが、
そんな作業ができる時間がとても好きです。
そして、そうさせてくれる作品に出会ったことが幸せです。
シリーズを通して登場する「歩太(あゆた)」と「夏姫(なつき)」に寄り添いながら、
二人を、その死により絶望の淵に立たせることになってしまった「春妃(はるひ)」の存在の強さと美しさ、
「夏姫」に寄り添い、互いの支えとなっていく「慎一」の感性の鋭さ、
「歩太」に救いをもたらした「茉莉(まり)」の素直で純粋なゆえの愚かさ
そんなことにふつふつと思いを巡らしながら、静かで豊かな時間を過ごします。
しばらくの間はゆっくり頭の中で咀嚼し、
そして、いつの間にか、自分に馴染んてしまうまで、楽しみたいと思います。
村山由佳さんの人となりも、
ご自身で公開されたブログの日記(ヘヴンリー・ブルーのあとがき)や
インタビュー記事(天使の柩のあとがき)で触れ、
共感できることや私に近しいものを感じ、作品とリンクして、ますます興味深く思っています。