まぁ姉の My favorite things

きものと歌舞伎をこよなく愛する麻亜家の 麻亜 (まあ)です。 日々の暮らしの中のささやかな幸せ、発見、驚き、装い、想い、・・・そして小さなつぶやき(笑)。 お時間が許しましたら、どうぞ、お付き合いくださいませ。

数年ぶりの里帰り in 静岡


  里帰りといっても、今は、実家があるわけではなく、
  親戚が住んでいるわけでもなく、
  学生時代を一緒に過ごした何人かの親しい友人たちが暮らしているだけです。

  それでも、生まれてから高校を卒業するまで暮らした街は、
  私の大切な故郷(ふるさと)であり、

  今でも、「行く」ところではなく、「帰る」場所です。


  仕事が忙しくなって、随分とご無沙汰してしまいました。
  どこか、自分で遠ざけてたなかなぁ、とも思います。

  そういう不義理な私を見捨てずに、
  友人の一人がメールをくれました。
  「今年こそ会いませんか?」

  それでも私は煮え切りません。

  9月はめちゃくちゃ忙しくて、
  体力はガタ落ちで、週末はゆっくり休みたかったし、
  その日は、仕事の進捗のことで上司との面談があって、
  仕事の遅れの言い訳しかできなかった自分がみじめで情けなくって、
  ふとんかぶって早く寝てしまいたい気分だったし・・・。
  何に対しても全然素直じゃない自分がとても嫌で、
  それが分かっていて、それをどうすることもできない自分がさらに嫌で、
  とにかく、こころも身体もぐちゃぐちゃでした。


  その内、仲良し4人の中でやりとりされているメールの中で、
  みんなの近況が分かってきました。

  メールをくれた友人のお母さまが3月に亡くなった・・・。

  後悔先に立たずとはこのことです。
  普段の不義理をほんとうに後悔しました。

  高校3年生の夏に母を亡くした私は、
  親しい友人たちのお母さん方に随分助けられて、卒業までを過ごしました。
   
  遊びに行くと必ず用意していてくれた手づくりの焼きプリンの味が甦ってきます。
  初めてごちそうになったとき、「大好き」と言ったことをずっと覚えていてくれて、
  就職してヨコハマに出たあとも、静岡に帰れば、必ず用意されていました。

  お元気なうちにちゃんとごあいさつしなければいけなかったのです。
  本当にごめんなさい。

  なるべく早く静岡に帰ろうと思いました。
  ちゃんとみんなにも会おうって。

  会えば、不思議なほど、いつものとおり。
  何年もブランクがあったなんて、とても思えませんでした。
  小母さまが心配して引き合わせてくれたのかな。
  
  

  その日のランチは、静岡の老舗料亭「浮月楼」の日本料理レストラン「浮殿」でいただきました。
  「浮月楼」は十五代将軍慶喜公が晩年を過ごしたお屋敷跡で、建物は焼失していますが、
  美しい庭が有名です。

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  気温が高くなり、冷酒をいただきながら

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  季節のご飯の桜エビや金目鯛の煮つけは静岡ならでは(笑)
  
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  お食事の後に料理長から、御抹茶と栗蒸羊羹のお心遣いがありました。

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  お庭をバックに旧友たちと

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  その後、日本平までドライブです。
  お天気が良いので、富士山の美しい姿にも期待が高まります。


  日本平ホテルのロビーに入ると・・・

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  正面に富士山です。
  眼下に広がるのは清水港。

  ホテルのお庭は、かつて、キムタクが出演したドラマ「華麗なる一族」のロケ地として使われていて、
  
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  富士山を隠すと、一族のお屋敷から見える神戸港の工業地帯に見えますか(笑)。


  お庭散策の後、ラウンジでお茶をいただきながらも、
  話が尽きることがありません。

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  陽がだいぶ傾きました。
  そろそろお開きの時間です。


  里帰りできて良かったです。
  帰ろうと決めてから1週間、いろいろなことが好転し始め、
  週末には、旧友達と久しぶり楽しい時間を過ごし、私は私を取り戻しました。 
  
  みんなに感謝です。