花酔い~別れの夜桜
「花酔い」という言葉は、辞書にはないそうなのですが、
日本人としては、あってもおかしくないような、この季節です。
ちなみに、「花酔ひ」は、私の大好きな村山由佳さんの小説のタイトル・・・
春は別れと出逢いの季節ですが、
これに桜が重なると、その想いは、一層深くなるような気がします。
人事異動で、部下を送り出す日、
ささやかな送別会が開かれました。
新体制が始まる前の日は、
何やらそわそわと落ち着かない空気が事務所に漂い、
あちらこちらで別れの挨拶が交わされ、何か郷愁じみた雰囲気に包まれます。
ちょっと息を抜きたくて、
昼休みに会社近くの川沿いの遊歩道に咲くサクラを
独り、観に行きました。
「あぁ、満開だぁ」
いつの間に・・・
ちらちら舞い始めた花びらが切ないなぁ
そして、夜の送別会・・・
別れは、惜しんでも、惜しんでも、尽きず。
お開きの後、花の下をみなでそぞろ歩き・・・
私はそっとそこから離れ、独り花酔い・・・。
新天地での活躍を祈ってます。