ザッツ・エンタテインメント<午前十時の映画祭>
MGM社創立50周年記念映画です。
ミュージカル映画制作の最高峰として君臨したMGM社の200作の内75作品の名場面が紹介されています。
プレゼンターがとても贅沢な布陣になっており、フレッド・アステアをはじめ、ジーン・ケリー、フランク・シナトラなどのミュージカルスターやエリザベス・テーラー、ジェームス・スチュワートなど、ミュージカルとは関係のなさそうな人たちも含め、錚々たるメンバーがリレー式でナレーターを務めています。
このように、1920年代から30年代に掛けては、日本未公開映画も多く、撮影技術や時代の変遷の記録映画としても、一見の価値があります。
この2人が唯一の共演している映画のダンスシーンも、名場面として挿入されていますが、フレッド・アステアの洗練された、優麗なダンスが際立っていて、脱帽です。
MGM社流のミュージカル映画は50年代をピークに衰退していきます。
その後のハリウッドで制作されるミュージカル映画は、ブロードウェイ・ミュージカルの当たり舞台を映画化するという形になっていったように思います。
それはそれで秀作・名作が多く、大好きな映画も多いのですが、MGMのミュージカル映画とはカテゴリーが違うような気がします。
この記録映画は、生粋のエンターティナーをご覧になりたい方に、是非、お勧めします。