あなただけ今晩は <新・午前十時の映画祭>
大好きなビリー・ワイルダー監督の作品です。
モノクロにこだわりがあり、
モノクロフィルムを好んで使っていましたが、これはカラー作品。
カラーとなったら、「ク゜リーン」にとことんこだわった演出です。
主人公のイルマ(原題の直訳は「可愛いイルマ」です。)は
グリーンのストッキングにグリーンのリボン、
グリーンの服を身に付けています。
それで、ポスターもグリーン基調(笑)。
シャーリー・マクレーンが演じるイルマはパリの下町に立つ娼婦。
警官崩れの実は生真面目な男。
ヒモなのに、イルマを独占したくて街(仕事)には出したくない・・・。
考え付いたのは、金持ちのに変装して、自分がイルマの客になること・・・。
当然、破綻してしまうのですが、そのネスターの奮闘ぶりが、可笑しく、
また、物悲しくもあり、上質な笑いを誘います。
1963年のアメリカ映画です。
相変わらず、シャーリー・マクレーンは魅力的です。
もともとこの役は、マリリン・モンローにオファーがあったようですが、
あの不幸な事故でモンローが亡くなり、「アパートの鍵貸します」のスタッフが再結集しました。
そして、この物語のキーマンは、ルー・ジャコビが演じるバーのマスター・ムスターシュなのですが、
「これは、また別の話」。(笑)