八月納涼歌舞伎 第三部 千穐楽
さぁ、橋之助の名での最後の公演です。
久しぶりに千穐楽の舞台を観ました。
以前にも、初日の緊張感、千穐楽の達成感と舞台の雰囲気の違いに触れたことがありましたが、
舞台が生き物であることを一層感じるのが千穐楽だと思います。
橋之助丈の「土蜘(つちぐも)」は素晴らしかったです。
重厚さがさらに増したように感じました。
納涼歌舞伎は、新作歌舞伎や新しい演出の試みなど、分かりやすい演目が並んでいますが、
必ず、古典歌舞伎や伝統文化としての歌舞伎らしい演目がセットされています。
普段、歌舞伎を観ない方にも足を運んでいただきたいとの試みで、
勘三郎丈が始めて、永くなります。
「土蜘」は河竹黙阿弥による松羽目物の大曲です。
前半の僧の姿から後半は本性を現した隈取で現れ、大立ち回りとなります。
息子三人はその土蜘を退治する四天王で三兄弟の揃い踏みとなりました。
みな、今の名での最後の舞台となります。
10月からは、新しく生まれ変わってのスタートです。
気合、十分でした。
新歌舞伎「郭噺山名屋浦里(さとのうわさやまなやうらざと)」
ホロリとさせる上質の人情噺でした。
中村屋兄弟の当たり役になるのではないかしら・・・
さすが、中村屋です。
なんと、最後にサプライズ!!
歌舞伎座ではアンコールはありません。
しかし、この千穐楽、カーテンコールに応えていただきました。
カーテンコールから二度目ではないでしょうか。
舞台に上がられて、それぞれご挨拶があり、誕生秘話が披露されました。
鶴瓶さんが「この話、わしは独りでやるんでっせ」には、会場爆笑の渦。
ほんとに良い記念になりました。
未だ興奮醒めやらずのまぁ姉です。