秒速5センチメートル・言の葉の庭 ・・・DVD
息子に、
「君の名は。」を観るのだったら、その前に、やっばりこの2作は押さえておかなくちゃね・・・
と、言われ。
素直に、そのアドバイスに従い、観ました。
観て良かったです。
すごく好きなタイプの映像と物語でした。
何処かで、誰かの書いた映画評を読んで、
「今回の新海誠の作品は大衆受けするように、ちゃんと調整されていて、それが、興業を延ばしてる・・・」
らしいよ・・・
と、息子に伝えたら、
観てきたばかりの彼は「なるほど・・・」と。
妙に納得顔で頷いていました。
どちらも、美しくリアルな描写、
特に光の表現は、ともすれば、一瞬、実写の画が入ったのかと錯覚するほどで、
その映像に適った、紡ぎだされる美しい言葉・・・
新海監督書き下ろしのノベライズが売り上げを伸ばしているのも納得がいきます。
映画を観ると原作を確かめたくなってしまうのは、
消化不良を起こした何かの隙間を埋めたくて、
深読みして、自分の想像力で補いたいという欲求にかられる私の悪い癖で、
でも、新海監督作品は映像が圧倒的で、今の私にはそれで十分に思えます。
珍しく、小説には手を出さずにすみそうです。
叶わぬ想い、すれ違う時間、
車窓の外を流れる風景、年上の女、
雨、雪・・・ 遷ろう季節
約束のない逢瀬・・・
秒速5センチメートルで舞い落ちる桜の花びら・・・
それはセンチメンタルではなくて、ノスタルジーに近いのでは、
と、感じます。
まだ、携帯電話が無かった、遥か昔の若い頃、
デートの待ち合わせの場所で逢えなくて、何時間も泣き出したい思いで待ち続けたあの頃・・・
「君の名は。」が
とても楽しみになってきました。