八代目中村芝翫襲名披露 芸術祭十月大歌舞伎 夜の部
さて、夜の部です。
襲名口上は幹部俳優勢ぞろいですし、
そして、いよいよ「口上」。
菊五郎丈の初日の口上は、報道でも随分取り上げられていたので、
今日は、何をお話になるのかなと思っておりましたら
「奥様に叱られながら、精進してください」と・・・(笑)
七之助丈は、
亡き父・勘三郎丈から叱られた時に「助けてもらった命の恩人」と客席を沸かせていました。
みなさんの口上を聴きながら、
こんなにも大きな名跡を継ぐのだなぁと、改めて、感慨深く、
何やら、熱いものがこみ上げてきてしまいました。
そして、お待ちかね、芝翫型の「熊谷陣屋」です。
こちらはお芝居の筋も涙ものなのですが、
「口上」に引き続き、
すっかり私は感激してしまって・・・とても素晴らしかったです。
立派に継いでいかれると思います。
(もちろん贔屓目は、ご容赦ください)
そろそろ、ファンの私も「芝翫」という名に慣れなくてはいけませんね(笑)。
最後は、玉三郎丈の「藤娘」です。
先代の芝翫の得意としたこの演目を、
玉三郎丈、自らが、「演りましょう」と申し出てくださったそうで、
それはそれは美しく、可憐な藤娘でした。
定式幕が再び引かれ、
感激さめやらぬまま、出てくると
ライトアップされた歌舞伎座が、夜空に荘厳に聳え立っていました。
襲名を寿ぐ、素晴らしい一日を過ごしました。
襲名、誠におめでとうございます。