江戸歌舞伎三百九十年 猿若祭二月大歌舞伎 夜の部
可愛らしい兄弟の初舞台です。
三代目勘太郎君、二代目長三郎君。
祝幕も愛らしい。
『門出二人桃太郎(かどんでふたりももたろう)』
芝翫丈もおじいさん役で登場です。
どうです、凛々しいでしょう。
この二人桃太郎の従える家来が凄いんです。
劇中では、ご披露の口上もあるのですが、
これまた錚々たるメンバーです。
みなさんお祝いに駆け付けて、さすが中村屋さんです。
終始、心配顔の父親の勘九郎丈の顔をよそに、大した二人の役者ぶりでした。
先が楽しみ、楽しみ。
勘三郎丈はさぞや一緒に舞台に出たかったでしょうね。
そんな思いがよぎると、涙が出てきてしまいます。
『絵本太功記(えほんたいこうき)』
芝翫丈が光秀を演るのは2回目です。
かれこれ12年前になります。
観客でいっぱいにできなかった国立劇場が悲しかったなぁ。
今回は十段目だけ、「太十」と呼ばれるクライマックスで、
芝翫を襲名して、熊谷、盛綱そしてこの光秀と
時代物の大役を続けていただいていて、四代目大芝翫を越えられるように、
がんばってほしいなぁと応援しています。
そして『梅ごよみ』
珍しい勘九郎丈の芸者役が見られます。
何度も演じてらっしゃいます。
ホンと、お父様にそっくり。
初役の時は特に仕方ないですよね。
お父様がお手本なんですから。
いずれ、当代勘九郎丈の米八を観たいと思っています。
菊之助丈、綺麗ですね。
丹次郎の染五郎丈も憎らしいほどのモテ男。
さっきまで犬を演っていたとは思えません(笑)
この作品は、また、歌舞伎らしい舞台演出が満載で、
廻り舞台に、降り落とし、降りかぶせ、
船は通うは、場の展開が楽しい作品です。
巽(深川)芸者の意地と心意気を堪能ください。
芝翫丈は3月に、国交40年記念の中国公演が控えてます。
ということで、私は歌舞伎は3月お休みします。
さすがに、中国までは追いかけません(笑)