文楽鑑賞教室 恋緋鹿子・人形浄瑠璃 文楽 契り
ヨコハマに隣接する大和市に素晴らしいホールができました。
お茶のお師匠様に誘われて、楽しんでまいりました。
総合文化施設の名に恥じない素敵な施設でした。
さて、本題の文楽です。
「文楽のい・ろ・は」と題した鑑賞教室では、
用語や道具の説明、舞台での約束ごと、人形の操作などの案内があり、
人形遣いの体験コーナーなどもありました。
一通りのお勉強の後に、
「伊達娘恋緋鹿子 火の見やぐらの段」の上演がありました。
この段は、登場人物はお七一人だけなので、
表情をつくる仕草、櫓を登る仕掛けや、衣装の見せ方など、
じっくり見ることができて、学んだことも多く確認できましたが、
歌舞伎との比較など、気が付いたことも多く、少し、私にも奥行きができたような気がしました。
声もなく、演技もしない人形を遣って、
動きだけで豊かに感情を表現する浄瑠璃は、
様式美の究極のように思えました。
素晴らしい体験でした。
文楽の本上演-契り-は「近頃河原の達引」でした。
男女の情、親子の情、兄妹の情・・・を題材にしたもので、
ひと時、猿回しの猿の演技がユーモラスで、涙が多い物語の中、
和ませる場面があったりと、見応えのある作品でした。
そうそう、G・マークという名のマシンが登場し、
実は舞台端に設置された字幕スーパーなのですが、
オペラで初めて字幕スーパー見たときと同じ衝撃を受けました。
ついに、古典は日本語ではなくなったかと・・・
ところが、浄瑠璃の床本がそのまま書かれていて、とても分かりやすくて、
大変な優れものでした。