まぁ姉の My favorite things

きものと歌舞伎をこよなく愛する麻亜家の 麻亜 (まあ)です。 日々の暮らしの中のささやかな幸せ、発見、驚き、装い、想い、・・・そして小さなつぶやき(笑)。 お時間が許しましたら、どうぞ、お付き合いくださいませ。

當る戌歳 吉例顔見世興行 ロームシアター京都 夜の部


  本日、千穐楽

  少しの短めの興行は会場の都合もあったのかな・・・?
  その中で、ヨコハマから出かけて行って、昼夜通しで観られたことは幸せだったと思います(笑)。

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  夜の部は、藤十郎丈も出演。
  鴈治郎丈と「良弁杉由来」二月堂から始まりました。

  お二人とも芸達者で、親子の情愛の表現が見事で、流石とため息が出てしまいました。

  二つ目の「俄獅子」は郭の情景を現した舞踊です。
  お江戸の粋を存分に三兄弟が踊ります。
  こういう舞踊は文句なしに楽しめて、襲名らしい華やかさに溢れていました。



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                         こちらは、幕間で戴いた、花萬の観劇弁当。


  そして三つ目、「文七元結」です。原作は圓朝の落語ですが、
  芝翫丈演じる主人公の左官の長兵衛は典型的な江戸っ子気質。
  博打と酒が好きで、腕がいいのに働かず、
  宵越しの金を持たない、一度出したお金は引っ込めない。
  ところが歳を越すお金もないというのが現実で、
  物語はそれを見かねた孝行娘が自ら吉原に身を売るというところから始まります。

  とんでもないのに憎めない長兵衛は、かつて、勘三郎丈、三津五郎丈の十八番でした。
  それを芝翫丈が演じるなんて、ちょっと想像したことがなかったのですが、
  お二人が大事にしてきたお役だからこそ、芝翫丈が受け継ぎ、演じるのが筋のような気もします。
  
  時代物の武将も素敵ですが、人情物もどうして、なかなかハマっておりました(笑)。
  昼と夜、趣向が違う演目を通しで観たからこそ、感じることもあるだと思います。


  そして、最後は勘九郎丈の「酒呑童子」。
  松羽目物ですが、動きが大きく、ダイナミックで、ちょっぴりコミカルで、
  最後は童子から鬼に変身と、中村屋の真骨頂かと・・・。
  何度観ても見どころたっぷりの楽しい舞踊です。


  満足感たっぷりで、劇場を後にした私を迎えてくれたのは、
  みやこメッセに飾られた富士山のイルミネーションでした。

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  時雨れて、少し湿った空気の中を、地下鉄の東山駅まで、
  興奮の余韻に浸りながらぶらぶらと、

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  途中、平安神宮のあまりに大きい赤鳥居に驚きながら歩きました(笑)。

 
  さぁ、次の襲名公演は金毘羅歌舞伎、金丸座となります。
  お仕事が忙しい4月の公演。
  異動もあるかもしれないし・・・
  果たして、行くことができるでしょうか・・・?(笑)。