まぁ姉の My favorite things

きものと歌舞伎をこよなく愛する麻亜家の 麻亜 (まあ)です。 日々の暮らしの中のささやかな幸せ、発見、驚き、装い、想い、・・・そして小さなつぶやき(笑)。 お時間が許しましたら、どうぞ、お付き合いくださいませ。

能と狂言 人間国宝の競演  川崎市麻生市民館ホール


お茶のお師匠様お誘いいただき、行ってまいりました。
先生のチョイスはいつも素晴らしく、
見応え、鑑賞し甲斐のあるものばかり。
今回も奥深い能と狂言の世界に触れることができました。

先生のお勧めは歌人の馬場あき子さんの解説で、

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今回、何度観ても難しいと思っていた能が少し近くに感じられたのは、
この馬場あき子先生の解説があればこそでした。

30分の前解説は、先生の溢れる知識がほとばしるようなお話で、
お能の「巴」はグイグイと平家物語の世界に引き込まれてしまいました。
狂言の「通円」については、宇治川の戦いを題材にしたお能の「頼政」のパロディーということで、
謡の歌詞を本家とパロディの替え歌を並べたモノの直筆のコピーが配られるなど、
馬場先生の能や狂言に対する愛情をひしひしと感じてしまいました。

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特に狂言の「通円」はお能仕立てになっていて、
面を付けての舞台で、上演されることも少ないようでした。
主人公の通円は茶人で、命を賭して300人のお客様に茶を点てて、
疲労困憊で亡くなってしまうという筋立てで、
観客にも茶人が多かったようです。(私のお師匠様も含めてですが)

お能の「巴」は最後のシーンで白装束に衣装替えをするという喜多流ならではの演出がありましたが、

こちらについては、
ナント、前解説があるのに、さらに上演後に、人間国宝お二人と馬場先生のトークショーがあるという、
素晴らしいプログラムで、
そのお話の中で、演者ご本人から解釈についていろいろとお話が聴けました。

分からない、難しいと思っていたのは、多分に私の勉強不足によるものと感じ入り、
これを機会に、お能が大好きになれそうに思えたのでした。