関西・歌舞伎を愛する会 結成40周年記念 七月大歌舞伎 昼の部 @大阪松竹座
7月初旬に昼夜通しで遠征してきました(笑)。
大阪で歌舞伎を観るのは初めて。京都とはまた違った観客席の雰囲気で、
とても楽しいひと時でした。京都の南座よりも好きだなぁ(笑)。
さて、先ずは昼の部。
「お伊勢帰り」は松竹新喜劇の名作を歌舞伎として再構成したもの。
贔屓の芝翫丈は色男の清さん役。毒がない芝居で、大阪のお客様は笑いの場面にドッと湧くので、私も遠慮なく大笑い(笑)。お江戸とはちょっと違います(笑)
そして我當丈が清盛役を務める「日招きの清盛」。
沈む夕日を扇で戻したという、それほどの権力を持っていると恐れられていた清盛の逸話を基にした、歌舞伎らしい様式美溢れる作品です。
上方には所縁のある作品だそうで、私は初見でしたが、歌舞伎らしさを堪能できる舞台でした。ただ、ただ、理屈抜きに舞台上の美しさを楽しむことができるのは、歌舞伎の魅力だと思います。
昼の部の最後が仁左衛門丈の「碇知盛(いかりとももり)」。
これがお目当てだったとは、芝翫丈の手前、本当に申し訳ないのですが(笑)、
「関西では最後になるかもしれない」と仰っており、体力のいるお役柄、仁左衛門丈の年齢も考えれば、観られるときに観ておきたいと思うもの。
尊敬する大先輩が孝夫さんの大ファンで、「元気になったら一緒に行こうね」って、その約束が果たせず、その後、仁左衛門丈の芝居を観るときは、いつも一緒のつもりで観ています。
期待を裏切らない存在感。やはり観ておいてよかった。
まだまだ、ずっと魅せていただきたいと切に願います。
大阪のお客さまは、どうやら文楽をご覧になる方が多いようで、休憩時間に客席から聞こえてくるおしゃべりは、文楽と比較しての話であったり、物語の謂れのことであったり、文化的に見識の高いお話をされている方が多く、こっそり、私も勉強させていただきました。
京都南座は芝居中のおしゃべりが多くて、携帯も鳴っちゃったりして、「おやおや」と思うことが多かったのですが、関東の私から見れば、同じ関西のように思っていましたが、お客様の雰囲気がこんなに違うんだなぁと、大きな発見でした。
大向こう以外からもいっぱい声が掛かり、芝居をみんなで盛り上げ、楽しんでいらっしゃる方も多く、また訪れたい劇場になりました。
良い思い出をありがとうございました。